Back Number 19991006

 

 今日は、ウルトラマン、について。

 明日から12月26日まで、六甲アイランドの神戸ファッション美術館で開催される「神戸ハイカラミュージアムV」の内覧会というのに行ってきました。神戸ではニュースでも流れてたらしいので、ご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、これが「ウルトラマン」をテーマにした展示会で、円谷プロの全面協力によって、場内にはウルトラマンファミリーや怪獣達がずらり勢ぞろいで、僕のようなウルトラ世代には、ぐっと胸にせまるものがありました。

 僕は1961年生まれで、ウルトラQを幼稚園、ウルトラマンが小学1〜2年、キャプテンウルトラはあまりはまらず、ウルトラセヴンが小3〜4くらいで体験していて、で、僕の神話時代を築いています。まあ、ツクリゴトだとわかってはいるのですが、どっか、信じちゃってる感じ、現実とテレヴィの中がまだロマンチックにつながってた時代です。だから、ウルトラマンがゼットンにやられた時や、セヴンが透明な十字架に磔にされたときは、心底、絶望、世界の終わりを感じてしまいました。いまだに、セヴンの最終2回を真剣に見詰めてた沈鬱な食卓の空気を思い出せます。

 今日、オープニングセレモニーにウルトラマンも出席したのですが、当然、かぶりものだとわかっていながら、オ恥ずかしいのですが、テーマ曲が高らかに鳴り、目とカラータイマーを光らせてウルトラマンが現れると、もうパブロフの犬状態で、ハッとしてしまいました。

 セヴン以降は僕もひねてしまい、余り真剣に見た覚えがないのですが、セヴンまでのシリーズは、僕の当時の日常の、新興住宅地の日々変わる風景とシンクロしながら、いまも僕の記憶の古層でいきいきと光を放っています。それと、カラータイマーが点滅し出したピンチのウルトラマンに、性的なコウフンも覚えてたことも告白しちゃいます・・・

 僕の100号の大作「雨の日のスペシウム光線」という夏休みサロンでライヴで描いていた絵も展示していただいているので、ぜひ、見に来てください。

 神戸ファッション美術館 TEL078-858-0050

 http://www.exd.city.kobe.jp/kfm/

 
   
 

Days of Angels
天使のカレンダー

絵*寺門孝之 / 文*三枝克之

リトル・モア  ¥1500+税

全国書店にて10月上旬発売