Today's Terapika寺門孝之です。

Back Number 20010813

 

 アトリエに向かう道すがらふと視線を足元に落とすとそこに鳥の羽が。多分、ハトのものだとは思うけど。信号を待つ間にふと足元に目をやると、また羽が。帰り道、短い地下道を潜り抜けながらふと目の端に捕らえたモノを振り返り見るとまた、白い鳥の羽。

 こんなことがそうだなあ、2年前くらいからずうっとつづいています。このtoday's terapikaを最初から見ていただいてる方は覚えていらっしゃるかもしれませんが、このホームページをスタートする最初にも、褐色のキレイな羽をアトリエに向かう途中で拾ったのでスキャンして、しばらくtoday'sの頁の下に画像を貼ってたっけ。ちょうど昨年の今ごろは葉山・秋谷のアクィーラ邸にお世話になっていて葉山・秋谷界隈を散策しつつ、立派なトンビの羽を拾ったり。青黒く光るカラスの羽を拾ったり。

 今回の東京滞在から戻ってアトリエに入ってみると、カンバスのかたわらにくちゃくちゃに傷んではいたけれど白い羽が落ちていて、はてな? 留守番をたのんでたつだ君に訊いても、いやそんなの知らない、って。

 まあ、だからってなにがどうってことはないのですが、ただたんに、この世界は鳥の羽でいっぱいなだけかもしれませんが、僕はついついこういう偶然の積み重ねを、宇宙から、この世界から、僕への「通信」と捉えてしまうのです。意味は不明だけれど、なにかを僕に伝えようとしてくれてる、と。

 何で読んだのか、誰に聞いたのか、それとも僕自身の脳内情報なのかもうわからないけれど、鳥の羽が落ちていたら、それは「今の思いつき、今の行動は、オッケーだからGOGOGO!」というゴーサインだというふうに、聞いたような、読んだような、妄想したような気がするので、この2年くらい、僕は鳥の羽に出会うと、よしあ、ゴーゴーゴー!と思って日々を過ごしてきました。単なる思い込みかもしれませんが。

 僕には幼時からそんな習慣があって、ひとりジンクス、かなり重要視します。思い込み、激しいです。天候、気象現象、日々のニュース、なんでもかんでも自分と関係ない客観的な現実、とみなせないで、自分個人、「僕」との関係で起こっているって、ばくぜんと感じて日々過ごしています。そんな感じ方で、日々、宇宙との交歓・交感の中で、そこに白紙やカンバスが置かれ、その矩形に、線を曳き、色を滴らせるのです。

 そうして出来上がっていく僕の「ゑ」は僕にとっては、日記と占いと予言と記憶の塊、のようなもので、だから僕の「ゑ」にとって、その日の天気や事件や、誰と会ったのか、しゃべったのか、道で何をみつけたか、見かけたか、どんな人とすれちがったか、本の中や新聞の中でどんな活字が気になったか、何の映画を見たか、何のCDを聴いたか、誰から手紙が来たか、誰からメールが来たか、などなどなどなど、全てのささやかなことごとが影響し、響きあって、大切な要素なんだと思います。だからきっと、今日の夕方、小泉さんが靖国神社へお参りに行ったことだって、なんかの響きを、僕の「絵」は受ける、と思う。

 もうご覧になったかもしれませんが、ひっさしぶりにアクィーラの草迷宮、新しい原稿が届きました。昨年は葉山・秋谷からの便りでしたが、今回からは長崎・島原からの通信です。まだの方ぜひ覗いてみてください!

 豚頭の録音日記、途中のままですが、なんだか日が経ってくると記憶も薄れて、めんどくさくなっちゃったので、またコンテンツ「豚頭」ででもいつか纏めようかな。ま、簡単にはっしょって続きを語ると、そんなこんなで初めはやばい、と思われた今回の録音でしたが、結局は周防さんの絶大なる親切さと、音楽を愛でるパワーによって日に日に、録音は充実していき、メンバー、特に豚頭筆頭まみ毛の頑張りも大きく、最終的には周防さんも納得の、僕も大納得の奇妙かつ美しいPIG'S HEADサウンドが記録されたのでした。

 次は周防さんのスケジュールが落ち着くのを待って、最終トラックダウン、そしてマスタリング、で完成です。それが世にどうやって出るかは、今のとこ定かではないですが、とにかくおたのしみに!

 2001年、8月13日、月曜、晴れ。明日から「てらこや」スタート!

 from terakado takayuki

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