Today's Terapika寺門孝之です。

Back Number 20021114

 

 2002年11月14日、木曜、晴れ。

 今日は午前中は岡山の百貨店=天満屋の広告部門の方々がアトリエにみえて、来年のキャンペーンポスターのイラストレーションの打ち合わせ。今期は「天使」のシリーズでずっと描かせていただいてました。岡山方面の皆様、ご覧になりましたか? 来期はまた違った趣向で描いていきます。岡山方面の皆様、おたのしみに!

 昼食後、高濱浩子さんの個展を見にトーアロード沿いにある画廊へ。

 高濱さんは神戸出身の画家で、以前は日常的によく会う機会があったのですが、今は東京方面へ拠点を移しがんばっておられ、ひさしぶりの再会でした。アートユニット=ゼンマイム・カンパニーとしての切手を用いたドローイングが評判になっているようです。

 ゆっくり近況を交換したかったのですが、〆切をかかえてたので早々に辞去し、仕事場へ。

 アートディレクターの佐藤理さんたちが出している小冊子「マオマオネット」のお正月特集でいろはかるたを色色な方が描くという企画に誘っていただき、参加することに。僕に与えられた題目は「背に腹はかえられぬ」。とっても辛いのですがやはり背に腹はかえられず、4000人の社員の首を切ることにします、とか使うのですが、もひとつ、意味がわかりにくいことわざで、描きにくし。戦国時代に、背中を切られてでも、おなかを守る方がよい、という武士のぎりぎりの救命作から、という説もあったので、背中を切られちゃった天使を描いてみました。(ちょっとちがったかなあ…)本が出来上がったらまた紹介します。

 あとは、なんだかんだと進行中の仕事とか計画とか色色あって、電話とかFAXとかしてるうちに夜。

 街のダイエーに写真の焼き増し出しにいき、書店で色色調査して(成果あがらず)帰宅、現在に至る。

 自宅ではまたあれやこれやで大好きな読書の時間が入浴中にしかとれず、バスタブでいま読んでるのは『NORTHERN TALES』エスキモーの民話の本。これがかなり強烈で湯の中で興奮してます。すぐに人を殺すし、人を食べるし、空にも浮かびます。短いお話がたくさんつまっていて、毎晩、2〜3個読み進めます。

 唐突な比較で申し訳ないですが、『ハリーポッター』と『海辺のカフカ』の中では、圧倒的に『海辺のカフカ』の方に気分が似ています。案外と、過酷さ、という点では、北方の民話を語っていた人々の世界と、いまここの世界は近いのかもしれないです。

 ではまた。

 寺門孝之

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