Today's Terapika寺門孝之です。

Back Number 20030621

 

 ただいまで〜す。と、東京から帰ってきたのはおとついの晩。東京では密会につぐ密会で、いくつもの会議が折り重なって進行、それぞれ興味深く、順調に進んでます。

 特に本『DREAMDREAM』についてはちょっと不思議な事件なども起こったのですが、これについては本が出てからお話しした方がよいかな。しかし、古平正義さん、す〜ごっくかっこいい本に仕上げてくれてます。誰より僕自身が楽しみでなりません。

 前にも書いたとおり、この本には絵だけでなく、長年僕が書き溜めた夢日記から「これは」というものをセレクトして収録します。で、ここしばらくずっと、ひさしぶりに「夢」についておさらい、思い返したり、考えたりしています。

 僕は、そう…20歳になるちょっと前くらいから「夢」にとても興味を持ち始めて、自分の見る夢はもちろんのこと、家族や友人の話してくれる夢の話も大事に集めてきました。一時期は夢の記録を中心とした同人誌まで始めたこともありました。

 「絵」に熱中しているこの数年はあまり夢、夢と追いかけなくなっていたのですが、今回、夢についてまた考え出すと、やっぱり僕は夢が好き、で、夢の中で感じられる独特の強い現実感がたまらないのです。

 たとえそれが酷い悪夢であっても、それを潜り抜けることで僕は、なにか強い力に触れることが出来、僕は元気になったりします。夢の中でふつふつと湧き起こっている力、とでも言うしかないなにかは、夢を僕に見せ、また、この現実を作る力でもあるように僕には思えます。

 それはすなわち僕が「絵」を描く時に必要な力そのものでもあります。絵に限らず、僕の好きな映画や芝居もやはり、夢に湧く力とともに立ち起こってきているように感じられます。

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 さあ〜て、長山現氏の楽市楽座の芝居『夜の鳥がひろげる巨きな翼の下で私達は悪い夢を・・・』、みてきちゃいました! ま〜さに「夢」また「夢」の、僕の大好きな世界でした。感想はあまた、た〜くさんあるのですが、まだあと2公演あるので、全部終わってから書きます。(ただ、ひとつだけ今書くとすると、どこを切っても甘い汁の出そうなこの芝居の中で主役の少年を演じる、佐野キリコ、という役者さんがやはり素晴らしい。前回『かもめ』のニーナでもうならされたが、今回もワオ!ぜひ、彼女を舞台で見、彼女の歌を聞いて欲しい、です!)

 今回、僕は長山さんからチラシの絵をたのまれ、描かせていただきましたが、その時からすでにこの大きな夢に僕は取り込まれ属していたんだなあと思います。絵を描く時点ではまだ台本もなかったわけですが、今日、本番を見て、たとえ見てから後に絵を描いてもきっとあの絵になったような、不思議なねぢれた時間みたいなのを感じました。「あ、シンクロしているな」と思いました。

 僕の先の展覧会で公演を知ってくれた方もけっこう来てくださってて嬉しかったです。明日・明後日も公演ありますので、ぜひ一度体験なさってみて欲しいです。怪しく、甘く、残酷で、美しい、と僕は感じるのですが、皆さんはいかがでしょうか?

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 さてと、長くなりますが、今日はあとひとつお知らせしとかなくちゃ。

 このようにまた「夢」にどっぷりと浸り始めた僕としては、このインターネットという便利な環境を利用して、広く皆さんのご覧になった夢を集められないかな、と思い立ち、新コンテンツ“夢を漁る網”をオープンします。

 貴方のご覧になった夢をメールでお知らせください。集まった夢を記録・収集・公開するとともに、これまでに溜まった僕の夢日記も随時公開していこうと思っています。

 イメージ湧き起こる夢と出会えたら、それをベースに絵を描き、ここに公開したり、そんな風にころがったら面白いな、と思っています。どうぞ、ご参加ください。

 ではまた。2003年6月21日、土曜、ハレ。あっつい。

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