Today's Terapika寺門孝之です。

Back Number 20031109

 
 

 今回の東京滞在の期間中に、映画『赤目四十八瀧心中未遂』(荒戸源次郎監督)を観ることが出来ました。

 原作は本が出たときに読み衝撃を受けたのですが、その記憶が曖昧になった時分に今回体験したこの映画はたちまちにして僕をその世界に引き込み、一瞬も弛緩することなく159分(だったらしいのですが)僕にここちよい緊張を強い、とても言葉にできない映画でしか味わえない濃い夢の時間を経験させてくれました。

 原作を読んだ経験はまるでデジャヴュのように作用しました。全てが素晴らしく、ちょっと奇跡のような感じのする映画でした。

 というのもそこに写っている人やモノタチが実はこの映画のために生まれ集っているような気さえしたのです。細部の細部までココロや念の篭もっており、画面に登場する蝶の羽の振動のような波長をそれぞれの人物や画面から感じました。

 このフィルムに光が通される貴重な機会を逃さず、ぜひたくさんの人が観るとよいなあと思います。東京はポレポレ東中野(03-3371-0088)、横浜は横浜日劇(045-251-1815)。

▲上のチラシ画像から映画『赤目四十八瀧心中未遂』公式サイトへ飛びます。▲

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