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2008年04月16日

▼ “ANGEL SHIP MARINE”長山現氏の感想文章 ▼

4月13日のファンダンゴでのライヴを終えるやいなや、翌日伊勢丹へ駆けつけてくれた楽市楽座座長=長山現氏が“ANGEL SHIP MARINE”展の世界をすてきな文章に書いてくださいました。以下に引用させていただきました。

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昨日、やっと行けた寺門孝之展(新宿伊勢丹)。素晴しかった~。

会場の手前で、その色彩にまずびっくり。華やか~。今までもかなり華やかではあったと思うのだが、今回はとくに色とりどりで美しい!色とりどりと言っても極彩色という意味ではなく、いろんな色のハーモニー。一つ一つをじっくり見ていると、なんなんだろう、色の紗膜が幾重にも重なって、しかも絵なのだからあり得ないのだが、それらが風に揺れているようだ。それらの色が暖かい。その暖かさは、これも絵なんだけど、実際に遠赤外線というか、ラジウム波というか、ラジオ波というか、そんなものが絵から出ているような、ほんとに見ていると体の芯があったまってくるような感覚が沸いてくる。

そうしたら、天使や女神たちがすごく身近な存在に感じられてきた。私たちの身近な誰か、具体的にはそれは女の人だったり小さな子供だったりするんだけど、そういうニンゲンがじつは女神だったり天使だったりするんだよ。それって私の演劇観でもあるわけで、そういう芝居を作ろうとしてるんだけど、やられた~。こんなやわらかい絵でそれができちゃうんですね。っていうか、私が自分に引き寄せてそう見ている?

寺門氏の話だと、今までとは絵の具の使い方が大きく変わったそうだ。言われてみると、表面にキャンバスの生地の布目が見えている。そして、絵の具の使い方が変わったため、描き方そのものも変わったらしい。素早い作品作りが可能になったと共に、より慎重な筆さばきが必要になり、同時に描きながらも何が出来上がってくるかわからないという即興性が大きくなってきたのだという。なんか聞いていてスゴイことを聞いてしまった気がする。技法と内容と印象が一体になって、ある世界に突入した。その瞬間を今回の展覧会で見てしまったんじゃないだろうか。

「Three Dog Night」というタイトルの絵は、小さなボートに犬が3匹。海の向こうには小さな灯りがチラチラしている。ボートには雨のような、霧のスジのような白い光りが降り注いでいる。それはわたあめみたいな大きな雲(?)から落ちてきているんだけど、そこにはまあるい顔があって、女神に見える。その上にはきらめく星々。この岸辺の灯りは、私には瀬戸内海のフェリーから見える灯りにも思えた。(彼もそんな気がすると言う。彼は神戸で育って瀬戸内海をずっと見てきた。)この絵も描いている中で出来上がってきたものだそうだ。中央の女神らしき顔はまん丸で、描きながら、こんなにまん丸でいいんだろうかとも思ったが、なんだか月みたいに感じられてこれでいいんだと納得したという。

犬はちょっぴりおびえているようにも見えるけど、岸辺の灯りがあるために不安はない。浴びているのは一番上にある宇宙のミストではないだろうかと強引かもしれないけれども空想する。その宇宙のミストというのは、本来なら真空で生きることのできない硬質な宇宙物質が、女神によって恵み豊かなミストへと変換されたものだ。太陽の光や月の光みたいに。そのおかげで地球に海が存在できるし、犬たち(ダルメシアン?)も、そして私たちの灯りも存在できる。本当に強引でワガママな見方で申し訳ないのだが、去年の金蛇のお正月公演でそういうミストのことをちょっと書いた。宇宙の根源にあるミストだ。この絵を見て思うのは、ミストというのは宇宙の根源ではなくて、宇宙の根源はもっともっと厳しい世界なんだけど、そこにイノチが存在することができるためには、このようなミストの存在がなければならないのか。

「Three Dog Night」は大好きなバンド名でもあって、コーラスが美しく、とくに「Old Fashioned Love Song」は絶品で、数年前に中古CDを見つけて買った。バンド名は、「アボリジニが寒さの厳しい夜に3匹の犬と寝る」という風習にちなんでいて、つまり「ものすごく寒い夜」という意味なんだとか。アボリジニの神話のことを「ドリームタイム」という。この絵が無意識の中から立ち上がったことも含めて、まさに、この絵はドリームタイムなのだった。・・・いや、この意味から考えると、あのミストは犬たちからたちのぼる湯気だったのかもしれない。(長山現)
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楽市楽座公式WebSite
http://www.bekkoame.ne.jp/ha/ag0214/

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