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2007年08月01日

▼ トンネルを抜けてリンチ ▼

少し前から神戸に来ています。大学の入試関連あれやこれやや、日本文化デザイン会議2007兵庫関連あれやこれや、その他面談多数などで日日をめくって、あいまの時間で映画画新作を描き描きしています。今、映画を描いた絵ばかり集めた作品集を制作中であと何点か新作をそこに入れたいので。今日は『ブルー・ベルベット』が1点仕上がりました。なんとか滞在中に『ファイト・クラブ』もモノしたいです。

映画画は描いているものの実際に映画館で映画をここのとこ観ていないことに気付き即映画館へ。
大阪のスカイビルにあるガーデンシネマへデイヴィッド・リンチ監督新作『インランド・エンパイア』。
阪急梅田駅からスカイビルへ向かう広大な工事現場の間の仮設通路を通り、途中から地下通路になっていて降りるとむっと汗の匂いが、なぜか潮の匂いと混じるようなぬるい風、通路の先には海水浴場が開けているような錯覚。江ノ島駅の先の通路に似てるせいかな?人の間を自転車もすいすい走っていてのどか
そして始まる『インランド・エンパイア』。あわわ・・・物凄いオープニングから延々3時間の強烈トリップ!
冒頭、リンチ作品常連の魔女が「If today was tomorrow, you were sitting there」といって主人公が今座っていないソファを指差す・・・ああ、よぢれるぅ~~
なぜか終盤、裕木奈江が現れて延々長台詞をしゃべる・・・うう、よぢれるぅ~~~
大好きな『マルホランド・ドライブ』さえ初歩的な映画に思えるほどのとんでもなさに、脳j内で白旗がはためくが終幕が物凄くかっこよく、エンドロールはどう観てもこれから映画が始まる期待に満ち溢れていて終わったらようやく始まったようなねじれた開放感に、すぐ「もう一杯!」と叫んでしまいそうになる。きっとすぐまた観るだろうな・・・印象は『イレイサーヘッド』にとても近かったです。

このままでは映画の迷宮から出られなくなると思って、毒消しにもう一本『舞妓Haaaan!!!』
これが予想をはるかに上回って面白く、毒消しにはなったけれど別の中毒性があって、これもまた観たくなるだろうな。こんどポスター画を描かせていただいた『キャバレー』でMCを演じる阿部サダヲさん、ほんとに不思議な存在で、彼の存在がそのままジャンルになっているような引っ張りよう。その他配役ににどこにも隙がなく、くだらなそうなギャグ満載なのに凛とグッドバイブレーションを放つ快作。

スクリーン中毒が高じてしまい翌日さらにもう一本『魔笛』鑑賞。モーツァルトのオペラ『魔笛』をハリー・ポッターの映画でロックハート先生を演じてたケネス・ブラナーが映画化した作品。あまり感動とかなかったがベンキョウにはなった。設定とか斬新な工夫をしているんだと思うけれど僕としてはもっと神秘的なものを期待していたので、ちょっと的外れに感じてしまった。近々、佐渡裕氏の『魔笛』を観るのでそちらがたのしみです。

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