« HOLY BASIL展 大阪修了し 新年は南青山=ピンポイントギャラリーにて | Today's Terapika トップ | 寺門孝之天使画展「HOLY BASIL」本日より開催です »

2014年01月04日

▼ 新年明けましておめでとうございます、2014年書き初め ▼

独楽

新年明けましておめでとうございます。旧年中はお世話になりました。本年もどうか御贔屓にお願い申し上げます。暮れから新年三が日ずっと神戸で新春展覧会へ向けて絵を描いておりました。
新年明けて、恒例の今年の一文字を思い浮かべていたのですが、どうしても「独」の字が浮かびます。独立独歩、独自、咳をして独り・・・孤独・・・なんだか寂しいなと思っていたら下に「楽」の字がくっつきました。・・・「独楽」。独りで楽しい・・・。確かに絵を描くのは独りで楽しい・・・。
今日満員の東京へ戻る新幹線の車両間の通路に座り込んで読んでいた本に「独楽」が出てきました。『あわいの力 「心の時代」の次を生きる』という本で、著者は能楽師のワキ方として活躍される安田登氏です。氏によると、能では舞台上でただ座る、それは「高速で回転するコマのように座れ」といわれるのだそうです。独楽は高速で回転しているほど、静かに安定して立っています。能の舞も、静かであれば静かであるほど内側に激しい「振動」が蠢いているのだそうです。僕は能に詳しくありませんが、わかるような気がします。実は僕も、僕の絵がそんな絵だとよいなと願って描いてきました。絵は静止しているように見えて、絵を構成する全ての粒子は力強く、軽やかに振動・回転しており、激しく動き続けながらしんと止まっている・・・。ですので僕が絵を描くときに気にしているのはモティフや構図とかそんなことより、支持体と絡む絵の具の粒の状態、絵の状態そのものです。独楽のように高速で回転しているような、静かなどっしりとした絵を描いていきたいと改めて思います。
と、「独楽」を絵に繋げて考えているうちにふと新年が「午年」であることに思い至りました。「コマ」は「駒」でもあります。パッカパッカと勢いよく駆けつける馬。それは将棋の駒にも繋がります。社会に生きていると好む好まざるを問わず僕もなんらかの駒のひとつとして機能せざるを得ません。願わくば、必要なときにはパッカパッカと勇ましく駆けつけ、役割を果たす有能なひとコマでありたいものです。
駒

そして日々生きて行くその生の一齣一齣(これもコマですね)をできることなら美しいものとしていきたいと思います。ところで、「独楽」も「駒」も高句麗(コマ)からやってきたのでしょうか・・・?
午年の新年も、何卒よろしくお願い申し上げます。まずは、1月14 日〜25日、南青山のピンポイントギャラリー展「HOLY BASIL」でお会いしましょう! 寺門孝之拝

トラックバックURL

▼ このエントリーのトラックバックURL:
http://www.terapika.com/files/blog_files/mt-tb.cgi/761

コメントする

(コメントはウェブマスターの承認後に公開されます。承認されるまでコメントは表示されませんので、しばらくお待ち下さい。)